香水を髪からふんわりと香らせる方法。調香師が教える、「移り香」の作り方
すれ違った瞬間に髪からふんわりと香らせる方法は、肌につけるよりも清潔感があり、自然な印象を与えやすい付け方です。ただし、付け方を誤ると髪の乾燥やダメージの原因にもなります。
本記事では、「香水を髪につけても大丈夫か」という疑問に答えながら、髪を傷めずに香らせる方法を調香師の視点で解説します。
目次
香水を髪の毛につけても大丈夫?
結論からお伝えすると、「付け方」に注意すれば、髪の毛に香水をつけても問題ありません。
ただし、一般的な香水の約80%〜90%はアルコール(エタノール)で構成されています。アルコールは蒸発する際に髪の水分を奪う性質があるため、至近距離から直接髪にスプレーし続けると、パサつきや乾燥の原因となります。また、アルコールがついた髪が直射日光(紫外線)を浴びることで、髪のタンパク質に影響を与え、変色やダメージを招くリスクもあります。髪の健康を守りつつ香りを楽しむためには、後述する「直接つけない方法」を実践することが重要です。
髪の毛に香水を纏うときの注意点
安全に使い続けるために、以下のポイントを守ってください。
至近距離のスプレーを避ける
10cm以内の至近距離からスプレーすると、アルコールによるダメージが一点に集中し、キューティクルを傷める原因になります。20cm以上離して霧の中をくぐらせるようにすると、髪全体に粒子が均一に行き渡ります。
紫外線が強い日は控える
長時間屋外にいる日は、アルコールと太陽光の反応によるダメージを避けるため、服の裏地や下半身など別の場所に纏うことを検討してください。
専用の「ヘアフレグランス」を検討する
髪の乾燥が特に気になる方は、アルコール含有量が少なく、保湿成分が含まれているヘアフレグランス(ヘアミスト)を併用するのも一つの解決策です。
髪の動きを利用して、香りの強弱をコントロールする
髪につけることをおすすめする理由は、髪の動きにあります。
髪は歩いたり振り返ったりするたびに大きく動きます。その動きに合わせて、髪に付着した香料が少しずつ空気中に放たれるため、強く香り続けるのではなく、動いた瞬間にだけ香る付け方になります。
控えめな広がり方になるため、周囲への配慮もしつつ、自分自身も香りに疲れにくいのが特徴です。
髪を健やかに保ちながら香らせる「ミスト」
香水を髪に直接、至近距離からスプレーするのはおすすめできません。髪の乾燥を避けるためにおすすめなのが、「ミストの中をくぐる」方法です。
空中に向けて1プッシュし、香料が霧状に広がったところに髪を通します。こうすることで、髪の表面に粒子が薄く均一に付着し、髪へのダメージを抑えつつ、一箇所だけ強く香るのを防げます。肌に直接つけるよりも、さりげなく香らせたいときに向いた方法です。
ブラシを使った、ムラのない「纏い方」
より均一に、落ち着いた香り方をしたい場合は、ヘアブラシを使う方法も有効です。
ヘアブラシに香水を1プッシュし、数秒置いてから髪をとかします。香料がブラシを通して髪一本一本に馴染み、一箇所に固まることなく広範囲に分散します。すれ違った瞬間にほのかに香る、控えめな付け方を求めるときに向いています。
髪に香水をつけると長持ちする理由
髪の表面には「キューティクル」と呼ばれる、鱗のような重なりがあります。香料はこのキューティクルの隙間に入り込みやすく、一度付着すると空気中へ急激に揮発せず、長く留まる性質があります。
また、髪は肌のように汗や皮脂の影響を直接受けにくいため、香料本来の香りが変化しにくいという特徴もあります。これが、髪につけた香水が長持ちしやすい理由です。
ふんわり香りを楽しむための考え方
ふんわり香りを楽しむためには、香りを強くするのではなく、軽やかに広がる香りと、やさしく残る余韻のバランスを整えることが大切です。
髪まわりは鼻に近い位置にあるため、重たい香料や甘さの強い香りが多すぎると、自分自身が香りを強く感じやすく、時間が経つにつれて疲れを感じることもあります。自然に香らせたい場合は、シトラスやグリーン、清潔感のあるフローラルなど、軽やかに広がる香りを取り入れると、すれ違ったときにもやわらかい印象になりやすくなります。
MY ONLY FRAGRANCEでは、髪や肌に直接つけることを前提にするのではなく、お客様の好みや日常のシーンに合わせて、香りの強さや広がり方、余韻の残り方を調整しています。ハンカチや衣服、ストールなど顔まわりに近い布製品で楽しむ場合も、香りが強くなりすぎないよう、全体のバランスを見ながらご提案しています。
まとめ
髪まわりの香りは、動いたときにふんわりと広がり、自然で控えめな印象をつくりやすい楽しみ方です。
ただし、一般的な香水を髪や頭皮に直接吹きかけると、アルコールによる乾燥や香りの強さが気になる場合があります。髪からさりげなく香らせたいときは、髪専用のヘアフレグランスを選ぶほか、ハンカチや衣服、ストールなど顔まわりに近い布製品に香りを移して楽しむ方法もあります。
MY ONLY FRAGRANCEでは、お客様の好みや日常のシーンに合わせて、ふんわりと感じられる香りのバランスをご提案しています。自然な香り方を楽しみたい方は、香りの強さや広がり方も含めて店舗でご相談ください。
※本記事では、一般的な香水の知識や楽しみ方についてご紹介しています。
MY ONLY FRAGRANCEでお作りいただけるフレグランスは雑貨としての取り扱いとなります。お肌への直接使用はお控えいただき、衣服やハンカチ、布製品などに軽く吹きかけて香りをお楽しみください。